今回は、葬儀社の若手スタッフに実践頂きたい、入会に繋がる事前相談のポイントをご紹介します。
施行に繋げるために非常に重要なステップである事前相談ですが、ただお話を聞くだけではなく、施行に繋げるために会員入会を獲得していく必要があります。
このコラムでは、若手でも入会に繋げることが出来る事前相談のポイントをお伝えします。
目次
入会に繋がる事前相談の為には、まず型化をする必要があります。
型化とは、入会に繋げるために、どこで、何を、どのように話すかを全て決めておくことです。
例えばお出迎え→式場案内→アンケート記入→ヒアリング→流れの解説→費用の解説→入会案内 のように流れを決めておくだけではなく、「お出迎えではお客様にどこからいらっしゃったかを質問する」のように、どのような流れで進め、何を話すかまでを決めておきます。
事前相談の方法を型として決めておくことで、その型の通り動くだけで入会に繋がる事前相談を行うことが出来ます。
事前相談ではただ型に合わせた話を続けるのではなく、お客様の悩みを聞き、お客様自身が気付かれていない悩みや不安に気付いて頂く。そして、自社の会員制度・サービスがその悩みを解決できる、という案内をして、入会などのクロージングまでつなげることが重要になります。
そのために取り組むべきことが質問や相槌です。
事前相談における主語はお客様であり、型で決まったトークを続けているとお客様主体の事前相談は出来ません。
事前相談の場は、お客様の情報や悩みを知る機会でもあるので、質問でお客様の情報を聞き、相槌でお客様が話しやすい環境を作ることでより多くの情報を話して頂くことが大切です。
例えば、「お葬式の費用が分からない」というお客様に対し「そうですよね、お葬式の費用は難しいことも多いですよね。具体的にどういったご不明点がございますか?」など、相槌と質問をセットで行うことがお客様主体の事前相談に繋がります。
入会に繋げるためには「この式場でお葬式をしたい」と思って頂く必要があり、そのためには他社との差別化も重要です。
差別化を行うポイントは、自社理解を深め、費用や特徴を話すことです。自社理解を深めるとは、式場のコンセプトを理解する、強みを知っているなどが該当します。
例えば同じような式場でも、
A社は式場案内の時に「家族葬専用式場です」と言うのに対し、
B社は「家族葬専用式場で、30名のお葬式にピッタリです」
C社では「白を基調とした明るい式場で、30名のお葬式にぴったりです」と話しています。
3社とも式場の特徴を話しているだけですが、特にC社は自社の特徴までを話すことでA,B社と差別化が出来ています。
このように、無理に差別化を図り、「A社さんとはここが違います」と話すのではなく、自社の強みや特徴を話すだけで自然と競合他社との差別化が出来ます。
ただお客様の悩みを解決する事前相談を行うだけではなく、入会を目的に置いた案内をする必要があります。
これは、事前相談をその場で終わる対応ではなく、施行に繋げるまでに必要な過程として捉え、そのお客様に自社で施行をしてもらえるよう誘導するためです。
お客様はこちらから案内しなければ入会して頂けません。しかし、会員制度があるにもかかわらず入会案内をしない担当者の方もいらっしゃいます。
接客の場面ごとでどういった数字を達成する必要があるかを理解したうえで、まずは案内すべきことを案内する必要があります。
下限の品質とは、事前相談を含む接客において出来ておくべき最低限のことで、これらが出来ていないとお客様に不快感を与えかねません。
下限品質が守れていない例としては、お客様に挨拶をしない、敬語に間違いがある、などが該当します。これらの最低限のことができていないとスキルや知識以外のところで損をしてしまいますので、必ず守るようにしましょう。
今回は葬儀社の若手スタッフが入会に繋がる事前相談が出来るようになるポイントをご紹介しました。
これらのポイントを押さえた事前相談をするためには、ただ意識するだけではなく、チェックリストの活用や事前相談を録音した音源の解析など、客観的な指標を用いて振り返りと実践を繰り返す必要があります。
しかし、社内だけではどうしてもチェックリストの内容や録音に対するフィードバックなどが偏ってしまう、という声もよく耳にします。
そこで、弊社では客観的指標の一つとして、入会率が80%以上の葬儀社様が取り組まれている事前相談のポイントをまとめた無料のチェックリストを作成しました。
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