以前、私のコラムで仮会員制度について書かせていただきました。
今回は早期割引制度「早得会員」についてと、それを行うためのマーケティングオートメーション活用方法についてお伝えをさせていただきます。
前回のコラムはこちら(https://sougikeiei.com/column/2996-2/)
目次
葬儀社が最も集客したいターゲット層は葬儀社を探している緊急性の高い人です。
一方で緊急性の高い人をネット集客で獲得しようとしたときのCPO(1件あたりの受注コスト)は年々高騰しています。
これはネットポータル葬儀社やネット戦略に力を入れている大手葬儀社の影響によるもので、検索広告のクリック単価が他の業界に比べてべらぼうに高いためです。
今やビッグキーワード(「○○市 家族葬」)の1クリックの単価は1,000円を越え、高いエリアだと4,000円近くになっています。
これを分かりやすく極端な例で言い換えると、緊急性の高い人のCPOが10万だった場合、まだまだ元気な人で葬儀社が決まっていない人10人に一人1万円ずつ配って囲い込んでおいて一人でも施工に繋がれば緊急性の高い人と同様のCPOになります。
逆にCPOを下げる方法として考えられるのが緊急性の低いひとをいかに早くから囲い込んで、いざというときに葬儀依頼をしてもらえるようにするとういうことです。
ではどのようにして緊急性の低い人を囲い込んでいけば良いのかをご説明します。
葬儀社の多くが認知を広げるために行っているのが地域の方に向けたカルチャーイベントです。
人形供養祭や野菜の朝市など、お葬式との関連性がやや低いため、会員獲得をするにしてはやや温度感の低い方たちとなります。
有料会員を案内してもなかなか獲得率は上がりません。そこで無料で登録できる早期割引会員=「早得会員」を案内します。
早く会員になればなるほど、入会から時を経るにつれて葬儀費用の割引額が大きくなっていくというものです。
無料ですので会員入会のハードルはグンと下がるはずです。
無料会員のデメリットは会員が入会したことを覚えていないことが多い点です。
会員に入会した自覚がないため、いざというときに施行に繋がりづらいというのは事実です。
ですから早得会員に関しても、無料会員のままにしておくのではなく、最終的に施行に繋げるために有料会員への誘導を行う必要があります。
ただしそれをしようと思うと、今度は以下のような問題が発生します。
■ 緊急性の低い状態からフォローする場合、長期的かつ継続的なフォローが必要なため、手間や労力がかかる
■ 緊急性“高い”顧客と“低い”顧客で販促内容が異なるため、顧客管理を行いそれぞれに合わせた顧客フォローが必要になる
■ 見込みが低いにも関わらず販促数が多くなり、販促コストが高くなる
これらの問題を解消するのがマーケティングオートメーションツールです。
マーケティングオートメーションとは、一連のマーケティング(メール配信、リンククリックによるスコアリング等)を自動で行ってくれるシステムのことを言います。
例えば登録者を管理画面上で把握し、3ヵ月毎に割引額の案内を、メールやLINE、SMSで自動配信しマイページのリンククリックを押した人を管理画面上で把握する、といったような活用が可能です。
ばらばらの入会タイミングの会員に対して決まった期間で割引額を適用し、メールやSMSを送る。これを人がやろうと思うとかなり大変です。
ですからマーケティングオートメーションを使って自動でそれらを行い、いざ会員獲得というタイミングのインサイドセールスは人が行うというのが望ましいでしょう。
船井総研ではエンディング業界専用のマーケティングオートメーションのシステム開発と、早得会員獲得から有料会員獲得までの一連のスキーム構築のお手伝いをさせていただいております。
CPOの高騰にお悩みの葬儀社様は、是非一度ご相談いただければと思います。
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