こんにちは、今回は若手経営者が事業承継後業績アップを実現した取り組みについてご紹介させていただきます!
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今回ご紹介するのは、広島県で創業57年を誇る葬儀社「有限会社花園」の2代目社長・橋井勇一朗氏。27歳の若さで先代から後を継いで3年で売上を大幅に伸ばされています。
一見すると、順風満帆の承継に思えるかもしれません。しかし、その実態は“ゼロ”からどころか、“マイナス”からのスタート。社内に残る慣習、崩れかけた組織、過去のしがらみ…。橋井社長が事業を引き継ぐ上で何を考え、どう乗り越えたのか。そのプロセスと心の内側を、数回に分けてお届けします。初回は、橋井社長が“家業の継承”に挑む決断をした背景から、その直後に直面した現実までをお伝えします。
橋井社長は大学卒業後、あえてすぐには家業に戻らず、県外の老舗葬儀社で実務経験を積みました。そこでは分業ではなく一貫施行の現場で、徹底した研修制度の中、年間100件を超える施行とプランニングを担当。気づけば社内でもトップクラスの成果を上げるようになっていました。
そんな充実したキャリアを経て、満を持して家業へ戻ってきた橋井社長。しかしそこで待っていたのは、想像を絶する現実でした。
従業員はわずか2名。その2名が不正を行っていた事実が判明し、懲戒解雇に。さらに現場を支えていた伯父が脳梗塞で倒れ、復帰が困難に。支えとなる人材が一気に消え、突然“すべてを一人で回す”状況に追い込まれたのです。
橋井社長が取った行動は、“逃げないこと”。学生時代の友人などに声をかけ、アルバイトとして応援を依頼するなど、あらゆる手段で現場の運営を再構築していきました。同時に、未整備だった社会保険制度の導入、ハローワークでの求人活動など、組織基盤の整備にも着手。まさに“承継というより創業”とも言えるような苦難の連続だったのです。
橋井社長が本格的に取り組んだのが、「単価の見直し」でした。50万円だった平均施行単価を、過去に勤めていた経験を活かし、100万円近くまで引き上げることに成功し、着実に実績を積み重ねていきました。
しかし、いくら単価が上がっても、「人手」は限界を迎えます。件数の増加とともに橋井社長は“採用”を検討しますが、ここで壁となったのが“家族の価値観”でした。「人を増やすな」「外部の人間に頼るな」過去の失敗経験から、強い反対の声が社内で上がります。そんな中、橋井社長が見出したのが補助金を活用した「出店」という突破口。新たな拠点をつくれば、否応なく人を雇う必要が出てくる。出店を通じて、組織を変えていきました。
そして2022年、「可部葬祭 花園邸」をオープン。この出店を契機に、ようやく人材採用を実現し、社内に新しい風を吹き込みます。その結果、単なる人手不足の解消だけでなく、“右腕人材”の登用にもつながりました。
次回は、信頼できる右腕の育成や、組織の安定運営に向けて橋井氏が取り組んだ具体策についてご紹介します!
また今回ご紹介させていただいた有限会社 花園の橋井社長が登壇するセミナーを開催させていただきます。今後後継ぎをお考えの方、受け継ぐ予定の方、若手経営者の皆様はぜひ業績アップのための方法が分かる一日となっています。詳細は下記URLよりご確認くださいませ。
開催情報!
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開催日程 2025年7月27日(火)10:00~12:30
開催場所 船井総研グループ 東京本社
サステナグローススクエア TOKYO(八重洲)
〒104-0028 東京都中央区八重洲2-2-1
東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー35階
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