最近の葬儀業界の広告では、10万円を下回る価格訴求が目立つようになりました。
新型コロナウイルスの影響もあり単価下落への対策を進める中、
競合はというとさらに低価格を武器にしたチラシやCM、ネット等の広告が激化。
このままでは施行件数自体もジリ貧になるのでは・・・という不安の声を聞きます。
しかし、直葬の打ち出しを行いながらも単価を落とさず、業績アップにつなげている会社様もございます。
今回のコラムでは、直葬集客のポイントを解説させて頂きます。
下記3点がポイントになります。
①他社の低価格に対抗できる「直葬の商品設計」
②打ち合わせ時の「収益商品の受注率UP施策」
③「別ブランドによる直葬専門店」の立ち上げ
簡単に上記3つそれぞれを解説します。
目次
他社の低価格に対抗する場合、下記の3点を抑える必要があります。
1つ目は、シンプルに競合他社の最低価格を下回ることです。
多くの地域で見られるのは、直葬最低価格が7~9万円に集中してきているので、
しっかりと調査を行った上で、それらをくぐるような値付けをします。
2つ目は、価格訴求の場合には「端数価格」を意識してください。
端数価格とは5,000円や1万円などのようにキリの良い数字にするのではなく、
3,980円や9,800円のようにあえて端数を作る手法です。
そのため、たとえば直葬最低価格は9万円にするのではなく、
89,000円にするなどの値付けが好ましいと言えます。
3つ目は、船井流予算帯理論に基づいて価格の設計をすることです。
これは単価UPにも関係するので必ず押さえておくべきポイントになりますが、
この考え方に基づいて最低価格の値決めをする際に特に重要となるポイントは、
最低価格が予算帯を一段下げた価格にすることです。
※この解説は多少複雑になるので、今回のコラムでは割愛させていただきます。
簡単に言えば、(エリアにもよりますが)直葬の予算帯は10万円となることが多いので、
その下の5万円予算帯の中から値決めをすると集客力が高まります。
そのため、上記の端数価格も勘案すると78,000円などが集客力の強い価格として該当します。
集客商品である直葬最低価格で集客をした後、打ち合わせでやるべきは単価UPです。
逆に、この段階で単価UPができないと集客商品の価格を上げざるを得ないので、
単価UPと集客は表裏一体として捉えてください。
早速、単価UPについて解説します。
単価UPの方法は上記のような予算帯理論に基づく値付けの他、
「プラン表の見せ方」や「トークスクリプトの用意」、さらには「商品設計」など様々な手法がありますが、
今回は「商品設計」について解説します。
直葬の場合、最低価格から如何にプラン単価を上げるのかと言えば、下記3点がポイントになります…
①安置形態やお別れの有無
②宗教者の有無
③親族の人数に依存しない商品づくり
1つ目の「安置形態やお別れの有無」については、最低価格のプランでは預かり安置を基本とし、安置期間は故人との面会は不可。
面会は火葬場のみとする。
そしてランクアップするごとに、自宅安置を入れたり、あるいは式場安置でも時間指定でのお別れができるプランや安置室貸切タイプなど
商品を変えることでプランが上がるような設計にします。
2つ目の「宗教者の有無」については、直葬の高単価プランに一日葬を織り交ぜることで最高価格を上げるプラン表を作ります。
宗教者を入れたいと考えるお客様は必然的に高単価になることに加えて、最高価格を上げれば上げるほど、中心価格(=客単価)も上がります。
3つ目の「親族の人数に依存しない商品づくり」については、たとえば湯かんなどの故人にフォーカスした商品は会葬者数が少なくても案内することができます。そうした商品をプランに組み入れることで単価UPができます。
他社様の事例で直葬のお客様に湯かんを勧める際のトーク例として、下記をご紹介します。
「湯かんをしませんか?前日に故人様とゆっくりお別れいただけますので、特に通夜をされない方におすすめしております。」
お通夜の代わりとして湯かんを推奨するトークです。
直葬だからこそできる湯かんの獲得事例として試してみてください。
最後に別ブランドによる直葬専門店の立ち上げについて解説します。
低価格商品を作ることは、
・自社のブランドを傷つけることにならないか
・今までのお客様(=リピーター)が流出してしまわないか
・一般葬や家族葬にまで価格下落の影響が出てしまわないか
という不安があると思います。
そのため船井総研では別ブランドによる直葬専門店を作ることを推奨しています。
ただし注意点として、「直葬専門店」とは言っても、既存式場とは別の場所に直葬専門店をつくるやり方は避けた方が良いです。
直葬は非常に単価が低く、特に地方商圏ではまだまだ直葬割合は低い(2割~3割)ため、直葬専門店だけでは十分に収益が賄えないケースが多いからです。
従って、直葬専門店では出店しても新たな人件費がかからないこと、そして地代家賃が発生しないことが地方商圏での出店条件になります。
一方で、かけてもいいコストはというと、直葬原価の他、出店もしくは改装に伴う減価償却費と広告費程度になります。
まずは既存敷地内での駐車場出店、または一般葬式場や倉庫などの改装ができないかどうかを確認するようにしてください。
※大都市圏では直葬だけでも年間150件以上にすることで独立出店が可能です。
このように直葬専門店の別ブランド化により、上記のような不安を払しょくできます。
以上が直葬集客のポイントです。
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開催日程①(東京会場)
2023年3月21日 (火・友引前)13:00~16:30
開催場所
船井総合研究所 東京本社
〒100-0005
東京都千代田区丸の内1−6−6 日本生命丸の内ビル21階
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開催日程②(大阪会場)
2023年3月28日 (火・友引)13:00~16:30
開催場所
船井総合研究所 大阪本社
〒541-0041
大阪市中央区北浜4−4−10 船井総研大阪本社ビル
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