御社では日報をどのように使用していますか?
社員さんが今日何の業務を行ったのか、毎日記載して提出する「日報」。
この日報について、なんとなく毎日上司が見ている、ただファイルにまとめているなど、とりあえず書いてもらっているだけになっていることが多いのではないでしょうか?
今回はその日報を活用して業務改善を行うためのポイントをお伝えします。
特に皆さんにオススメの活用ポイントは、「施行時間の見直し」です。
・件数を増やしたいとは思うが、施行担当は忙しそうでもう受けれる余裕がない
・担当者が1日1件しか葬儀の対応ができない
・1か月の施行件数に差があるのが気になっている
そんなお悩みを抱える会社さんはぜひご参考ください。
皆さんの会社の1件あたりの施行時間は何時間ですか?一番早い施行担当は誰でしょうか?
この質問に答えられるようになりましょうというのが、今回のテーマです。
生産性を上げたいと思われても、具体的な行動はなかなか浮かびにくいです。
お客様への対応品質は保ったまま、施行時間を短縮できれば、より件数を対応できるようになったり、営業活動などに時間を充てたりで、生産性向上につながります。
そこで「日報」を使ってまず1件あたりの施行時間を把握し、短縮を目指します。
①集計しやすい媒体に記載
紙に記載してファイリングしているという会社さんもいらっしゃるかと思います。
紙の日報を活用しようと思うと、まず紙からExcelなどの表計算ソフトに入力して、データ化したものを集計してと活用までに時間も手間もかかります。
まず、日報を集計して分析することを見越して、集計しやすい媒体に記入するようにしましょう。
例えば…
システムを使われている会社さんで、システム内に集計ができる形式で日報が書けるのであればシステムで、もしくは計算ができるExcelなどの表計算ソフトでもいいかと思います。
②時間・業務内容がセット
「今日は山田家の葬儀施行と田中家の打ち合わせをしました。」1日に行った業務内容だけを記載している日報も多いかと思います。
せっかく日報をするのであれば、時間もセットで取得していきたいです。
時間と業務内容を組み合わせることで業務配分が見え、業務改善に使えるデータになります。
9:00~9:30 清掃、朝礼
9:30~10:30 葬儀打ち合わせ
10:30~12:00 通夜準備
12:00~13:00 昼食
13:00~13:30 発注書作成、発注
13:30~15:00 搬送
15:00~16:00 通夜準備
16:00~20:00 通夜司会進行
上記のように15~30分単位で業務を書くだけであれば、終業前の5~10分でできます。
③集計・改善を想定した項目設定
業務内容については、会社として集計したい内容を項目化して、入力時に固定の項目から選んで記入する必要があります。
自由入力にすると「通夜打ち合わせ」と書く人と、「葬家打ち合わせ」と書く人がいて同じ内容なのに別々に数えられるといった可能性があります。
例えば、今回考えたい施行時間については、「打ち合わせ」「会場準備」「発注」「書類作成」「進行」「集金」など小項目も置きます。
そうすると、施行時間の中でも更に詳細な内容で見ることができるので、施行時間が短い人はそうでない人と比べて発注と書類作成の時間が半分、など具体的に分かります。
項目設定時にはもう1つ注意点があります。
それは「その他」です。選択をするような方法にすると、その他の項目は必要です。
ただし、集計として「その他」は5%程度までが一般的で10%を超えると項目見直しの必要があるとされています。
項目を設定後に、一度「その他」の比率を確認して、10%を超える場合は項目の見直しを行いましょう。
上で記載したポイントを元に記載された日報を集計していきます。
集計の見方として、偏りをなくすために、1か月分のデータより、3か月分ぐらいのデータで平均して見るのがよいとされています。
葬儀施行にかかる時間の合計と、その月の施行件数を見合わせることで、1件あたりの施行時間が算出されます。
担当者ごとに比較をすれば、誰が施行が早いのかが分かり、会社として目指すべき目標値も数字として明らかになります。
更に、下記のような業務改善の施策も取ることができます。
・早い人の業務フローを全員に共有し、会社としてのやり方を統一する
・早い人が時間がかかっている人に同行してやり方を教える
繫忙期に1件の施行時間が減らせたら、残業も減らすことができるので、ぜひ試してみてください。