前回の私のコラムでは既に会員になったことがある人を、きちんと自社の施行に結びつける囲い込みの方法としてLINE公式アカウントの活用について書きました。
前回のコラムはこちら( https://sougikeiei.com/column/2800/ )
今回はコロナ禍にこそ効果的な会員獲得のための「仮会員制度」導入の重要性についてお伝えします。
仮会員制度を導入することで以下のような効果が得られます。
1.緊急性の高いひとに自社で葬儀依頼をしてもらうための非会員の囲いこみ
2.葬儀がまだ先で葬儀を検討している非会員の囲い込み
前提として今コロナによって来館での事前相談数は減少し、イベント自粛で対面での会員獲得が難しい状況が続いています。
ある葬儀社のデータによると、コロナ以前の一年間とコロナ禍の一年間で来館による事前相談がマイナス24%と対面接触が減少している一方で、電話相談はプラス34%、ホームページからの問い合わせはプラス29%と、非対面による顧客接点が著しく増加しています。
これまではネットで検索した後、他社と比較し、検討・確認の際に来館してスタッフや会館の様子を見て会員になる、もしくは葬儀依頼をするといった流れだったのがコロナによって来館を自粛するようになり、検討・確認まで電話やホームページで済ましてしまう、つまり非対面で完結してしまう、そんな状況が加速しています。
この状況下で葬儀社が取り組むべきことは、ホームページの改善や受電対応強化と様々ですが、緊急性の高いひとでも、確実に自社で葬儀を行ってもらうための口実が欲しいところです。また葬儀自体まだ少し先のお客様にとって、有料会員は結局のところ入会金を支払うために来館、もしくは訪問が必要になるため、登録のハードルが高くなります。かろうじて資料を送付しただけでは、いざというときに他所の葬儀社に決まってしまう恐れがあります。しっかりと自社の会員として囲いこむためにも、後追いを行い、継続的にアプローチを行う必要があります。
そこで必要なのが仮会員制度です。
仮会員制度は簡単に言うと、Webもしくは電話で登録できる無料の会員制度です。
ただの無料会員制度とは異なります。ポイントは会員資格に有効期間を設けることです。例えば、1カ月という有効期間を設けたとして、この期間内でもし葬儀に至った場合は有料会員として会員価格で葬儀が行えます。入会金は葬儀時の支払いでもOKとすることで、対面のリスクや手間を省きます。急ぎの方、例えば今日、明日で亡くなるかもしれないという場合に登録を促すことで、他社へ流れてしまわないように囲い込みが可能となります。
また緊急を要する方でない、葬儀がしばらく先の方に対しても「無料で登録できますので」といって登録を促すことができます。重要なのは有効期限の1カ月を迎える前に再びアプローチをするきっかけを作ることです。何もないのに電話をして様子をうかがうことは、迷惑がられるかもしれない、と躊躇してしまうかもしれませんが、期限が切れることを口実に再び会員案内の電話ができれば、少なくとも何もしないまま日にちが経ってしまい他社に決まってしまう、他社の会員になってしまうという事態を避けることができるかもしれません。
ホームページの登録フォームから仮会員に登録した方の葬儀に至る割合は50%~60%です。また仮会員登録したあとに会員になる人の割合が20%~30%あるので、仮会員から何かしらのアクションにつながった人の割合は70%~80%となります。
葬儀社の資料請求者の施行割合は25%程度なのでいかに有効かが分かります。
ホームページの資料請求フォームから資料請求した人を100%の確率で仮会員につなげている葬儀社様もいらっしゃいます。ポイントは資料請求していただいた方への即電話と、「無料ですので、ひとまずは仮会員に登録しておきますね」と気軽な誘導をすることで抵抗感を抑えることができます。
すでに有料の会員制度を持っている葬儀社様が新たな会員制度を設ける必要はありません。ホームページや電話による事前相談のゴールはひとまず仮会員にすることにしましょう。
それでも「まだ先だから・・・」とおっしゃる方には早期割引制度が有効です。早期割引制度に関しては回を追ってお伝えしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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