いつも葬儀経営をお読みいただきありがとうございます。
今回は葬儀社のデジタルシフトがテーマです。
葬儀社にとってのデジタルシフトといえば、どのようなものをイメージされますか?
デジタルシフト=紙の情報をクラウドで管理することをイメージする方も多くいらっしゃると思います。
葬儀社にとってのデジタルシフトは、大きく分類すると下記3点に集約されます。
①情報管理・共有のデジタルシフト
②多重業務の廃止に向けたデジタルシフト
③ワークスタイルの変化に向けたデジタルシフト
今回は、上記3つのデジタルシフトの具体的な方法についてお伝えしていきます。
①情報管理・共有のデジタルシフトについて
①で行っていくべきデジタルシフトの1つとして、顧客情報を紙管理からクラウド管理に移行することが挙げられます。
例えば、
・事前相談ヒアリングシートや施行報告書など、紙で書いて名前順にファイリングしている
・会員情報はexcelで作成し、データは本社のPCに保管している
などに対してデジタルシフトを行うことが可能です。
事前相談情報や施行情報が紙管理の場合、ファイリングしている情報を探す必要があります。そのためリピーターからの搬送依頼の電話の際、搬送までに過去の対応履歴(事前相談情報や施行情報)を探すことに時間を要したり、顧客から電話がかかって来た際に、過去の対応情報がすぐに分からないことから即時の対応ができず、担当者に折り返し電話をかけてもらうことで、担当者の負担が重くなるなどのデメリットが発生します。クラウド管理にすることで、顧客情報・事前相談情報・施行情報など対応情報が全てデータとして蓄積していくため、顧客名を検索すれば過去の対応履歴が”即時に・一目”で見ることが可能です。情報をデジタル化することにより、探す時間や担当者の業務の負担が削減されるため、葬儀社にとってクラウドシステムでの情報管理・共有(情報管理・共有のデジタルシフト)を進めていくことは必須となります。
②多重業務の廃止に向けたデジタルシフトについて
②で行っていくべきデジタルシフトのうちの1つとしては、情報の連動性を意識するようなシステムの活用が挙げられます。
例えば、
・同じ情報を複数の紙の資料(発注書、見積書、ホワイトボードなど)に何度も書いている
・”会員情報はexcel、施行情報は紙、請求書はシステム”とバラバラの媒体に登録をしている
などに対してデジタルシフトを行うことが可能です。
良くあるのが上部でも記載した、打ち合わせシート・発注書・見積書・ホワイトボード・請求書に対して、”故人情報・喪主情報・日程等・発注情報”など同じ情報を何度も書いているケースです。excelで関数を組んで打ち合わせ情報→見積情報や発注情報に連動させて運用している葬儀社様もありますが、最新の発注情報はFAXした紙書類を見ないと分からず、請求書は見積書とフォーマットが異なるため最新の発注用紙を探して新たに作成しているといった運用の仕方をされている葬儀社様もかなり多くいらっしゃいました。見積りや発注情報を連動させ、加えて請求書まで連動させるような、連動性のあるシステムを活用する(見積り・発注・請求のデジタルシフト)ことで、全ての情報が連動し、1度登録さえすれば後は情報を転用することができるため、入力作業の手間を削減することが可能となります。
③ワークスタイルの変化に向けたデジタルシフトについて
③で行っていくべきデジタルシフトのうちの1つとしては、朝礼や打ち合わせなどでのオンラインビデオツールの活用が挙げられます。
例えば、
・朝礼のために各会館の社員が本社に一度集まっている
・打ち合わせのために各会館から打ち合わせ場所まで集まり、打ち合わせ用の紙資料やプロジェクターを準備している
などに対してデジタルシフトを行うことが可能です。
朝礼や打ち合わせなどのために、わざわざ他会館から本社に集合している、なんて葬儀社様はいらっしゃらないでしょうか?現在はコロナのこともあり、三蜜を防ぐためにされていない葬儀社様もいらっしゃるかとは思いますが、それでも朝の朝礼は情報共有の場として顔を合わせて話したいと思われている方もいらっしゃるかと思います。そういった際に、”オンラインビデオツール”の活用(ワークスタイルのデジタルシフト)を取り入れることで、移動時間を削減しながらもタイムリーに他会館の社員と情報共有が可能になります。
いかがでしょうか?
「情報のクラウド化、デジタルツールの活用をしていきたいと思われているものの、具体的にどういった業務を変えていくことができるか分からない」と悩まれている葬儀社様も多いかと思います。もしも今回挙げた例に当てはまる葬儀社様がいらっしゃいましたら、自社のデジタルシフトの具体的な方法として参考にして頂けますと幸いです。
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