皆様の会社では中長期の経営計画を立てていますでしょうか?
弊社が推奨しているプレミアムコンパクト葬モデルをはじめ、家族葬専用式場を中心とした式場展開が主流となっている現在はひと昔前よりも出店を中心とした経営計画を立てている会社が増えました。
相談を受けた際に、そのような計画を一部拝見させていただくことがあるのですが、少し気になることがあります。それが、組織や会社づくりの計画についてです。
多くの会社では、施行件数や年商、営業利益等の計画が立っている一方でその数字を支える組織がどうなっているのか、そのレベルにするためにどんな取り組みが必要かというイメージが追い付いていません。
実際に健全に会社を伸ばしていく過程で組織の成長は必要不可欠です。
というよりは、組織自体が成長せず、年商規模ばかり大きくなっていくと会社が空中分解を起こす可能性が高くなります。
もちろん、人の成長の部分は数字では表しにくいため、「 計画 」と一言で言いにくいものです。様々な阻害要因に邪魔されたり、思いのほか成長する人が現れたり、読めないことが沢山あるからです。しかし、ここが無計画では上記のように年商規模ばかり大きくなっていき、筋肉体質ではない組織になってしまいます。
人間の身体もただ大きくなるだけで万能になれるわけではありません。競技によってどのような身体の使いかたをするのか、どの部位の筋肉をどのように発達させたいのかが変わる為、競技ごとにトレーニングメニューを変化させ、自分の望むところで高いパフォーマンスを発揮できるように身体づくりをします。
これと組織は同じです。単純に売上を上げることに特化するのか、利益体質の会社を作るのか、間接部門が機能的にデザインできている効率的かつ生産的な会社を作るのか、チャレンジを好む会社を作るのか等いずれも意識し、会社としての活動をしていかないとイメージ通りの組織になることはありません。
例えば、会社として3年で利益体質の会社を作りたいというイメージをもっていたとしましょう。そのためには、初年度で「会社として利益を上げるために必要な数字を公にする」2年目に「組織単位での損益を常に管理職が確認し、PDCAを回すような会議をルーティーンとする」3年目に「利益率の高い組織を表彰する」等、利益体質の会社になるための取組みをどの手順で進めるかという計画が必要です。
多くの会社の経営者様とお話する中で自社の社員にもっとこうなってほしいという話が出てきますが、9割の会社はそのイメージを実現するためのマネジメント施策を行っていません。もちろん、そのような状態では社員がイメージ通りに成長することはありません。
突然変異もあるかもしれないですが、結局経営者が思い描いたことに対して、行動した分しか会社は成長しないのです。
是非思い描いている理想の社員像や会社像に近づくような施策を計画に盛り込み逆算的に実施していってください。