皆様こんにちは。船井総研の大道でございます。いつも葬儀経営.comをご覧いただきありがとうございます。
本日は「理念や行動指針が浸透する評価制度を作る」というタイトルでお伝えします。
ここ2年くらいで全国各地の葬儀社様の評価制度作りのお手伝いをさせていただく機会が大幅に増えました。特に3億前後から10億を目指す葬儀社様でそういったお手伝いをさせていただくことが非常に多いです。この辺りの年商の葬儀社様が多いことと、評価制度の依頼が増えたことは偶然ではなく、今の葬儀社の時流を読むと業績を伸ばし続けるためには「評価制度」の存在が必要不可欠になってきたといってもいいでしょう。
時代背景として、昔は1拠点~2拠点で本社に拠点集約がされている状態で3億の会社を作ることが容易でした。しかし、人口が集中しており1拠点で複数件数がこなせる葬儀社以外は今3億を超えて5億10億を目指そうと考えると必要な拠点数が以前よりも増えています。
また、箱を作っておいて常駐を置かず、葬儀が入っているときだけ人員を送り込むというやり方は来店での事前相談が増えている今、致し方ない場合の除き得策だとは言えないでしょう。つまり、今業績を伸ばすためには拠点数とその拠点を仕切ることができる管理者を増やすことが必須だということです。
そのため、今まで同じ規模の年商でも社長のお膝下で管理出来ていたものが、管理できなくなるということ、社員をしっかり育成していかないと業績が伸びないことから評価制度の導入をされる会社が増えたということです。
この評価を作る際に重要なポイントが「理念や行動指針が浸透する評価制度」にしていくということです。管理者が追いかけるべき重要指標の明確化や上位役職に就けるために必要なスキルの明確化などが重要だということは言うまでもありません。
ただ、それ以上に重要なのが会社の特色を表す「経営理念」や「行動指針」を反映させた評価制度にするということです。葬儀社の評価制度で作る定量項目やスキル項目は多少の違いはあっても大きく変わることはありません。これでも人は成長しますが、自社にとってなくてはならない存在にはならないのです。
自社にとってなくてはならない存在を作るためには、その会社の経営理念に共感し、働く際の判断軸となる行動指針を体現できるように育成していく必要があります。しかし、上記の数字やスキルの評価だけでは決してそれが身につくことはありません。
ですから、自社の理念の理解度や行動指針に基づくスタンスの評価を大切にしなければいけない訳です。これを評価に入れ込むことで出世するための必須項目となるわけですから自然と幹部にはそれが身に付きます。また、結果は出すけど自社に共感していない人間を幹部にしてしまい振り回されるということもなくなっていきます。
是非、皆様の会社でも評価制度を作る際は理念や行動指針が浸透する評価制度を意識してください。