以前のコラムで、「アフターコールセンターの設置」についてお話しいたしました。
今回は、そちらのファーストステップとなる、「分業化①:葬儀施行担当者からどうやってアフター専任者へ引き継ぐのか?」というテーマでお送り致します。
いざ、「施行担当者」と「アフター担当者」という形で分業化を図ると、最初にぶつかる壁が情報共有。
そもそも、施行担当者が一人で、「搬送→打ち合わせ→施行→アフター」と、全てのフェーズを持ち回る場合、お客様の情報を共有する必要がありません。
そのため、いざ情報共有をしようと思っても、
「何の情報を?」「どのようにして?」「どのタイミングで?」という3つの課題が生じます。
こちらを乗り越えなければ、分業化をすることができません。
これらの課題をどのように解決するかをお話します。
目次
顧客情報の引き継ぎに際して必要なことは3点。
1つ目は、「情報の引き継ぎを行うための施行担当者の役割」、
2つ目は、「共有するべき情報の決定」、
そして3つ目は、「情報共有を行うためのクラウドシステムの導入」です。
今回は、1つ目の、「情報の引き継ぎを行うための施行担当者の役割」についてお伝え致します。
まずは下記の図をご覧下さい。
上の図は、施行担当者とアフター担当者がどのタイミングで引き継ぎを行うのかを表した図です。
「施行担当者が1名で搬送〜アフターまでを担当している場合」と、「施行担当者とアフター担当者の2名で搬送〜アフターまでを担当する場合」の図になります。
引き継ぎを行うタイミングは、告別式の日です。
しかし、引き継ぎまでの間にも、施行担当者が行うべきことが2点あります。
・担当者が打ち合わせ時点で「49日までのサポートが自社のサービスである」と伝える
・「葬儀後にアフターの専門部署から電話が入る」ということを施行担当者が後飾り設置後に伝える
ということです。順を追ってご説明します。
葬儀のお打ち合わせ時や、事前相談の際に自社のサービスとして、アフターサポートまでプランに含まれている、という事をお客様にお伝えします。
消費者は、葬儀後に何をしなければならないかわからないにも関わらず、多くの葬儀社は葬儀のお手伝いまででで終わってしまいます。
そうなると、ギフト屋さんや仏壇店さんがお悔やみ欄を見て、翌日にお客様の元へアフター営業に行きます。すると葬儀社はアフターの営業ができないままチャンスロスしてしまうのです。
そこで葬儀社がアフターを受注する上で重要になってくるのが、事前の刷り込み。
下記のトーク例をご参照下さい。
トーク例:「弊社では、49日のアフターフォローまでをご葬儀として考えております。これまで多くのお葬式のお手伝いをしてまいりまして、葬儀後にしなければならないことがどれほど大変なことか、私は存じております。・・・」
基本的に、アフターフォローコールは告別式の翌日に行います。
告別式の日、後飾りまで設置し、その後で上記のようなアフターツールを用い、今後のアフターフォローの流れをご説明します。
葬儀後、どういったことをしなければならないかといったお話をしながら、アフターコールセンターから電話がいくというお話をすることで、アフターコール部隊からいく電話のアポイントを取ります。
トーク例:「詳しいご案内は、弊社のアフターサポート部署のものよりさせていただきます。◯月◯日の◯時にお電話にて40分ほどお時間いただければと思うのですが、ご都合いかがでしょうか。(大丈夫ですの場合)ありがとうございます。お電話ではアフターブックを使ってご説明させていただきますので、お電話のさいにはお手元にご用意くださいね。」
つまり、引き継ぎにおいてまず重要になることは、
・アフターサポートまでが自社のサポートであるという刷り込み
・アフターコールのアポをとる
ということです。
この2点を施行担当者が行うことで、アフター営業を電話で行うことが可能になります。
〇2つ目のポイント「共有するべき情報の決定」についてはコラム「葬儀社の分業化における情報共有方法について」もあわせて読むと理解が深まります。
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