今回の寺院経営コラムは、「年間100件以上成約、累計900件成約の樹木葬を創る3つのポイント」と題して、7月25日に開催される寺院経営研究会 7月度例会特別視察セミナーの予告をお届けいたします。
7月25日の研究会では、先進的な取り組みを実践し、成果をあげられている寺院様をご取材させていただき、視察した様子をお届けする「オンライン視察」形式で開催いたします。
その視察先は、「地域人口6万人」「住職1名だけ」で
・永代供養墓・樹木葬を年間100件成約
・2021年現在の信徒数1,300件
・寺院主体で集客・受注する葬儀の件数が年間60件超
と「人が集まり」「檀信徒様にも喜ばれる」お寺づくりに成功した愛知県愛西市 大法寺様でございます。
先日、実際に大法寺様にお伺いし、本視察セミナーの収録をしてまいりました。
今回は、現場に行ってわかった「ずっと継続して売れ続ける樹木葬を作るためのポイント」をお伝えいたします。
まず最初にポイントを3つご紹介いたします。
①きれいに作りつつ、少しずつ増やしていく区画づくり
②見学に来る人は「お墓」を買いに来たわけではない、と考える
③「お寺・お墓に、家族と一緒にまた行きたくなる」お寺になる
上記3点について、住職やスタッフからのお話も交えながら解説いたします。
大法寺様の樹木葬を拝見してまず感じたことは、「非常に手入れが行き届いている」ということです。
緑色の芝に、カラフルなお花や剪定されたきれいな樹木、そして各区画の統一感のある色あいがそこにはありました。
我々は多くの樹木葬を手掛け、また他の樹木葬も見てきましたが、その中でも際立って「きれいな区画づくり」にこだわれていることを感じます。
では、なぜそこまで「きれいな区画」作りにこだわっているのか?ですが、これは住職によると「圧倒的な商品力があることが重要と考えている」ということだそうです。
樹木葬というと、「石造りの立派なもの」「樹木を少し植えて、簡易に作る」というイメージがある方が多いかと思います。しかし、実際見学にお越しになるお客様が選ばれる樹木葬は、「整っていて、自分も足を運びやすい、きれいな樹木葬」です。
この「きれい」は抽象的なように聞こえますが、「芝生を常に整えておく」「枯れている花があったら片付ける」という基本的なことを指します。
大法寺様は、霊園全体をきれいに整えるために、芝生を整え、花の状況を毎日様子を見て植え替える、といったことを実践されております。
また、樹木葬は区画が一つずつ独立しており、プレートの名彫などもひとつひとつお客様のご要望・こだわりのお応えするようにしているそうです。そのため、プレートの名彫も非常にカラフルで多様性があります。
大法寺の樹木葬の一番の強みはこの「樹木葬自体の商品力」にある、と住職も話されておりましたが、まさに我々コンサルタントの目線から見てもそのように感じる場所となっておりました。
加えて、一気に100区画作る、のような大規模開発でなく、30~50区画くらいを売れ行きを見ながら追加開発していく、という手法をとられております。
このほうが、「売れ残っている感がない」だけでなく、「お客様の声をお聞きして、次に開発するときに区画に反映することができる」ということがメリットとしてある、と話されておりました。
今回の大法寺様へのご訪問の目的は、区画自体を見に行くことに加え、「実際に成約できる面談の流れ・トークを把握しに行く」事もありました。
実際に私嶋田が、樹木葬の見学から、面談を受けてみたのですが、その際の特徴を端的に1つだけお伝えするなら「お墓の営業をしていない」という点です。
実際に受けてみて、樹木葬の見学をしてから、お堂内で面談を受けたのですが、最初に聞かれたことは「樹木葬はこうなってます」という説明ではなく、「今回はどういうことにお悩みですか?」と「お悩み相談」から入ったことが印象的でした。
これは、面談を担当しているスタッフいわく、「あくまでお寺が売っている樹木葬を買いたい人は、”樹木葬を買いたい”ではなく”安心して今後のことをお任せできるところを探している”人が大半なので、まずはお悩みや考えていることをじっくりききます」とのことでした。
加えて、「見学に来た人に対して、後追いは一切しない。もっというと他の樹木葬もこういう点を見てきてください、と説明しています」と話されておりました。
一言目にあるように、「安心して今後のことをお任せできるところ」にお寺がなれているか?お寺に来てみて感じてもらえているのか?が「お寺の樹木葬」を運営するうえで重要といえるでしょう。
そのためにも、「来寺者にどんなことをお伺いしているか?」「いきなり商品説明から入っていないか?」を点検してみてはいかがでしょうか。
住職がぜひこれはお伝えしたい!と話されていたことが、3つ目のポイント「家族やお子さんと一緒にまた行きたくなるお寺になる」ことです。
大法寺様には、あまりお寺では見かけないものが置いてあります。
例えば、本堂に入って左手の受付スペースにはおもちゃやアメが置いてあります。また、本堂の入口にはガチャガチャがあります。加えて、境内にはブランコとすべり台があり、お子さんが喜びそうなものがたくさんありました。
これの狙いはシンプルで、「お参りに来るお子さん世代が、”お寺に来ると楽しいことがあるから、また行きたい”と感じてもらい、家族全員でいきたくなるお寺になることを目指している」ということです。
やっていることは確かにすぐ収入が増えること、来寺者が増えることではないですが、ご契約いただいた方のご家族が、実際にお参りにきたときに「このお寺に行くと子どもが楽しめる」という場所になっていると、「またここに来たい!」と子どもが言うようになり、またお参りに来てしまう場所になっていくのです。
長期的な視点で、喪主世代の方や、そのお子さまが、何度もお寺に来てもらえる仕掛けを持っておくことが、大法寺様に多くの人が集まるお寺づくりの秘訣の一つともいえるでしょう。
今回は「年間100件以上成約、累計900件成約の樹木葬を創る3つのポイント」として、
①きれいに作りつつ、少しずつ増やしていく区画づくり
②見学に来る人は「お墓」を買いに来たわけではない、と考える
③「お寺・お墓に、家族と一緒にまた行きたくなる」お寺になる
をご紹介いたしました。
ここまでお届けいたしました、樹木葬の取り組みについて、住職様・スタッフ様の解説とともに、実際の現場の映像をお届けする「オンライン視察」を7月25日(月・友引)に開催いたします。
今回は、大法寺の現住職、長谷雄蓮華様に解説いただきながら、堂内や樹木葬霊園などを、ご自宅・ご自坊にいながら視察いただける「オンライン視察」形式でお届けいたします。
途中、「実際のお客様を想定したロールプレイング」も含めており、非常に実践頂ける内容が満載の講座内容をお届けする予定です!
「永代供養墓地の販売が伸び悩んでいるので、成約数を増やすコツを知りたい」
「自坊のファンを増やし、お寺に集まるようにするにはどうすればいいのか知りたい」
「お寺でうまくいく集客の手法や考え方を体系的に学びたい」
寺院経営研究会では、これまで新しいことに挑戦し、自坊の発展に成功された寺院様や現在いろいろな取り組みを実践し、次世代の寺院経営を目指されている寺院様が多く参加されており、そのような寺院様との交流できる「情報交換会」を設けております。
この時間を通じて、ほかの寺院様の成功事例を聞いたり、あなたのお寺でのお困りごと・悩みごとをご相談いただくことができます。
さらに、本研究会にご入会いただくと、隔月で寺院専門のコンサルタントにお気軽に相談いただくことができる時間を設けさせていただきます。研究会では相談できないような相談事がある場合、具体的に進めていく方法を知りたい場合など、ほかの寺院様に知られずにお話しいただくことができます。
新しいチャレンジには不安がつきもの。そのご不安を解消しながら、ご自坊の護持発展と地域活性化をともに目指す、それが寺院経営研究会です。
・自坊の収入増を目指し、持続可能な経営を実現したい
・地域にとってかけがえのない寺院を作っていきたい
・地域社会貢献を目指せる寺院経営について一緒に考えたい
とお考えの方におすすめの勉強会となっております!