2012年6月28日更新
消費者が葬儀社を選ぶときに一番、最初に来るのは立地一番です。つまり、足元商圏のシェアが売上の基盤を作ります。
ある葬儀社では足元商圏(商圏人口4万人)が92%という驚異的な数字を挙げています。通常、業績を上げるために行うべき手法は商圏拡大。つまり出店戦略となります。
しかし、中々、良い土地が見つからないため出店が出来ずにいました。
そこで行ったのがコンセプト型の価値を提供するマーケティング。
コンセプトを明確に作ることにより、それに共感してくれたお客様を商圏外から取り込むということを徹底して行いました。
コンセプトは「家族の絆を紡ぐ」。
そして、そのコンセプトを基に、チラシなどのマーケティング戦略も変更していきました。
その結果、狙い通り商圏外からの受注が増えました。
しかもお客様が言って来るのは「あなたたちの会社は想い出を飾ってくれたりするんでしょ。」といって商圏外のお客様が来るのです。また、商圏内での単価アップにもつながるなどの副次的作用も。
結果的に一年間で売上が4000万円アップしました。
2012年6月15日更新
1会館あたりの人口が6,000人という超激戦区にあるA社。
売上規模は約5000万円。社長は完全なプレーヤーであり、お葬式をやっていない、つまり会館が稼動していない日も多くありました。
時間はある一方で、何をやっていいかもわからないという中でとった戦略が「一点突破マーケティング」。
マーケティング強化と一言で言っても、やることは多くあります。しかしA社では、費用的なものはもちろんのこと人員体制にも限界があります。そこで逆にやることを1つに絞り、それを徹底的に行なう戦略をとりました。
この会社は生花店が母体であるという分かりやすい強みがあったために、それを全面に打ち出したチラシを作成。
・生花店ならではのデザイン力
・生花店ならではの花の鮮度
・生花店ならではの仕入れ力
これらを強みとして強く打ち出し、徹底的にチラシの折込を行ないました。
そして力相応一番化を実践するために、商圏もあえて広げず、自分達が一番になれる場所に絞ります。そのことでチラシの頻度を上げることを可能にしました。
会館が稼動せず、社員の時間がある際にも同エリアにポスティングを実施。
「強みの明確化×エリアの絞込み×徹底的な頻度」
を実践し、1年間で160%の数字を達成したのです。
こういった1億未満の規模の会社には、多くのことをやろうとしても力が分散してしまいます。限られた資源を最大限に生かすためには、何をやるかを決めて、それを徹底的に集中することが最も効果が高いといえます。