2014年11月26日更新
葬祭業は言うまでもなくサービス業です。
サプライズ活動などの取組は、お客様の印象と残りやすいものではありますが、
それはあくまで手段の一つでしかありません。
本質的に考えれば、細かい気遣いの積み重ねがお客様を安心させ、
その会社の力となっていくのだと感じます。
事前相談室をはじめ、葬儀会館においても
お客様にお持ち帰り頂くツールの整備は、皆様も行っていることと思います。
S社様では、この持ち帰りツールの中にさらにメッセージを残しています。
そこには
「お手に取っていただきありがとうございます。」
と書いてあります。
これはテクニック的なものというよりは、
本当にそのような感謝の気持ちを伝える手段として考えられたものだと思います。
きっとそんなところはお客様に通じるのだろうと思います。
どんどん件数が伸びるのもわかりますね。
こんな小さな積み重ね、探してみるといろいろとあるのではないでしょうか。
ぜひ皆様の会社でも、ちょっとした差を付けるワンポイントツールを
全員で出し合って見てはいかがでしょうか?
2014年11月12日更新
事前相談や打合せのマニュアルを作っている会社も多くあると思います。
実は、このマニュアルというものすごく大切なものなのですが、
多くの会社であるだけで終わってしまっていることがあります。
マニュアルがあるのだけれども見ていない。
どうして浸透しないか、原因を突き詰めていくと、
最終的にいきつく結論は、お客様は一人ひとり違うのでマニュアル通りにはいかない、
という話になることが多いのです。
そう。実はマニュアルというもので一番大切なことは、
「○○と言いましょう。」ではなく、
「▲▲という目的を満たすために○○と言いましょう。」ということなのです。
つまり、マニュアルで一番重要なことは行動の目的を作ることです。
そして、もう一つ重要なことがあります。
それが、お客様の心を掴むググットポイントを作る、ということです。
お客様に臨機応変に対応する部分は対応するのだけれども、
「絶対に、ここの部分はお客様の心を掴むために、
こういった言い回しをしよう」というポイントを作っておくのです。
例えば、事前相談にお越しになって頂いた際に
「本日、お越しになっていただいて本当に良かったです。
こうやって前もってもしもの時のことを考えることで、
費用負担が軽減できるだけでなく、精神的な負担も軽減することができるのです。」
と伝え、お客様の心をググット掴む。
そういったググットポイントをマニュアルの中で
どれだけ考えることができるかを意識してマニュアルを作ると、
本当に意味のあるマニュアルが出来上がってきます。
是非、皆様もググットポイントを取り入れたマニュアル作りを
してみてはいかがでしょうか?
2014年5月14日更新
ご支援先のK社様では、
「ご家族の想いを形にした、世界に一つだけのお別れの刻(とき)を手作りします」を
コンセプトにお葬式には様々な演出を行います。
その演出の準備にかける時間がかかりすぎて、
葬儀件数をこなせないのが難点なくらい、こだわります。
K社様の葬儀事例集を見せていただくと、様々な手作りが見て取れて
とても参考になるのですが、それを実現しているのは担当者の「ヒアリング力」です。
実際に私もサプライズ会議に参加させていただきましたが、
確かにこれだけの情報がきちんと整理されているといろんなアイディアが出てきます。
「この方には何ができるだろう?」ではなく、
「いろんなことを提供できる中で、どれが一番ベストだろう」というお話ができるのです。
下記に、実際にサプライズ会議の資料として出てきた故人様情報をそのまま記載します。
・趣味
・好物
・嫌いな物
・遺影
・好きな歌
・人柄
結局この時は、旅行部分にスポットを当てたそうです。
日本地図の大きなパネルを用意し、これまで訪れたところに印をつけ、
物語と写真を貼り付けていくというご提案。
「聞く力」を高めるとお客様満足度は確実に高くなります。
2013年8月14日更新
最近、私のご支援先の周りには競合の出店が相次いでいます。
新規に会館がオープンするとどうしても少なからずシェアは奪われてしまいます。
シェアの低下を食い止めることが出来なければ、
今後も資金力のある大手が出店してくるとシェアを奪われ
じわじわと衰退していくことになります。
そうならないためにも、
競争から抜け出すことのできる経営を行わなければなりません。
そのために私のご支援先では競合他社との
新規のお客様獲得競争をするのではなく、
圧倒的な信者客を作ることに比重を置いた取組を行っています。
しかし、一体どうすればお客様は圧倒的な信者になってくれるのでしょうか?
その答えは
「お客様が自社の想いに共感しているかどうか」ということにあります。
お客様があなたの会社の想いに共感し
「あなたの会社を応援したい!」という状態を作ることができれば
自然と新規客獲得競争から抜け出すことができるのです。
私のご支援先A社は「A社を通して家族の絆を紡ぎたい」という想いがあるので、
2年ほど前から葬儀施行やイベントなどで「家族の絆を紡ぐ」取組を
徹底して行っています。
例えば、会員限定イベントでは「デジカメ教室」を行ったりしています。
その背景には「シニアの方々がデジカメの使い方を勉強したら、
家族や孫の写真をよく撮るようになり家族の絆が紡がれていくよね」という
メッセージがあります。
このようなイベントを月1回以上行っていると
「想い」の部分に共感したお客様が増え、圧倒的な信者客となり
非競争の状態になってきます。
決して、競争から抜け出す経営を行うということは
業績が急拡大する方法ではありません。
しかし、持続可能な成長を実現してくれます。
もし「競争ばかりはもう嫌だ」と思われる場合は、
「自分は何のために葬儀社を始めたんだろう?」ということを
今一度見つめなおし、「自社の想い」をお客様に伝えていく
行動をおこなってみてはいかがでしょうか?
2013年4月24日更新
H社で進めている全館POP化計画。
雰囲気がとても温かくなり、会館全体がアットホームな感じになりました。
特に右の写真にあるようなタオル、
ひざ掛けなどのメッセージは、
あるのとないのでは大きく違います。
POPをつける必要性は、お客様にメッセージを伝えるためにあります。
せっかくいいことをやっていてもそれが伝わっていないこともあります。
情報は伝わってこそ意味があります。
小売店においては、POPの良し悪しは売り上げにもつながる重要なものです。
サービス業においては、その心配りのレベルを感じさせる意味でも
重要な位置づけといえるでしょう。
ただし、注意しなくてはならないことはあります。
それは「手書きでなければならない」わけではないということです。
H社のコンセプトは「アットホーム」。
アットホームには温かさが必要です。温かさを追求するために手書きを活用。
これは自然な流れです。
多くの会館には、コンセプトや雰囲気があると思います。
高級感があるところもあるでしょう。
そういったところには上で紹介したようなPOPは雰囲気を壊してしまいます。
以前も紹介したことがある右下のような少し堅い感じの筆文字にして、額に入れる。
判を押すことでアットホームとは違った印象になっているのではないでしょうか。
せっかく伝えるものがあるのであれば、
会社の雰囲気、会館の雰囲気、コンセプトなどを意識して、
より有益なものにしていけたらいいですね。