ご支援先のK社様では、
「ご家族の想いを形にした、世界に一つだけのお別れの刻(とき)を手作りします」を
コンセプトにお葬式には様々な演出を行います。
その演出の準備にかける時間がかかりすぎて、
葬儀件数をこなせないのが難点なくらい、こだわります。
K社様の葬儀事例集を見せていただくと、様々な手作りが見て取れて
とても参考になるのですが、それを実現しているのは担当者の「ヒアリング力」です。
実際に私もサプライズ会議に参加させていただきましたが、
確かにこれだけの情報がきちんと整理されているといろんなアイディアが出てきます。
「この方には何ができるだろう?」ではなく、
「いろんなことを提供できる中で、どれが一番ベストだろう」というお話ができるのです。
下記に、実際にサプライズ会議の資料として出てきた故人様情報をそのまま記載します。
○○○○ S9年10月1日生まれ 25年8月10日没 78歳
・中国大連生まれ 終戦とともに九州へ
・18歳で横田基地、他に勤務(通訳・憲兵隊・管制塔など)
・3人兄弟
・昭和37年、仕事の縁で奥様と結婚
・子供
長男○○様、長女○○様、孫はいない
・趣味
仕事(62歳で横田基地退職、以後今年1月10日に倒れるまで○○自動車で陸送(70まで)、事務などの仕事に就いていた。)。散歩(一人でも)も好き。横田基地を退職後は主に奥様と一緒に北は利尻
・礼文島から南は石垣島・八重山諸島まで、国外もカナダ・タイ・フィリピンなど各所に旅行。「飛鳥2」で旅行したことやグアムでホエールウォッチングをしたことが印象に残っている。ヨーロッパはまだ行っていなかった。
・好物
濃い物が好き(醤油やソースをたくさんかける)、魚とごはん、味噌汁があればそれで良い。奥様が心臓に良いからと玉ねぎスライスたくさんの野菜サラダ(葉物)にドレッシングをかけて勧めていた。
・嫌いな物
ポテト系(戦中にいもばかり食べていたから)。でも食べる(もったいない)
・遺影
遺影は去年の秋頃に会津のツルガ城を長男・奥様と3人で旅行した時の物。会津のからぶき屋根の集落近い。ねぎそばも食べた。
・好きな歌
50年代のアメリカンポップス(フランクシナトラ・ポールアンカ)テレサテン・美空ひばり
※カラオケなど、自分では歌わない(ちょっと音痴)
・人柄
誰からも好かれる。話し好き(奥様も)。社交的。明るい。
後輩を招いて家で食事をすることも。※面倒見も良い?
でも実は寂しがり屋、一人では旅行に行かない。(ワイワイしている時はいいが、夜中に寂しくなる)
色々なことに興味、努力家。英会話も独学で学ぶ。
(勉強のためにアメリカ人を自宅に呼んで食事会)
でもパソコンはできなかった。
結局この時は、旅行部分にスポットを当てたそうです。
日本地図の大きなパネルを用意し、これまで訪れたところに印をつけ、
物語と写真を貼り付けていくというご提案。
「聞く力」を高めるとお客様満足度は確実に高くなります。