2013年9月25日
ご支援先のS社様で大きく成長をしてきたT様という方がいます。
その変化を近くで見てきた私も、やはり大きく変化したと感じるのは
数字に関する意識向上です。
T様は新しい店舗の出店を任されましたが、その際に社長に言われていた言葉は
「この店舗には○円使ったから、その借金を返そうね」ということでした。
その借金を返すにはどうするか。
そもそもうちの店舗はいくら売上、利益を残しているんだ? という意識から、
自分で月次の損益を出すことをスタートしました。
もっと言えば、施行ごとの粗利もきちんと算出することをスタートしたのです。
施行ごとの粗利は実は本社でもまだ算出していないことでしたが、
新しい店舗の店長が自ら新しいことをはじめてしまったのです。
すばらしいことですね。
この施行ごとの粗利を算出するということは非常に重要なことです。
粗利とは「付加価値」という言葉に置き換えることのできるものです。
粗利が大きな仕事は、それだけの価値を提供できたということにもなります。
また近年の施行単価下落の流れ、これは一時的なものではなく世の中の流れです。
これがまた昔のように単価が上がっていくということはありえません。
その一方で企業としては、会館の経費は一定、人件費も下げることはできません。
つまり経費が単価ダウンに比例して下がることもありません。
その中で利益を出していくという命題を持っています。
つまり粗利の向上は必要不可欠になるということです。
そのために生花やギフト、料理の内製化という流れは
強くなっていくと予想されます。
このような外注の内製化による粗利アップの方法はありますが、
その前にできることが施行ごとの粗利をしっかりと見るということです。
これは「粗利が良い」葬儀をいい葬儀、
「粗利が悪い」葬儀が悪い葬儀と判断する為のものではありません。
急に人数が増えた、料理の数が多かった、そういった要因は粗利を下げますが、
それは決して悪いということではないでしょう。
大事なことは、「粗利が良い理由」「粗利が悪い理由」が把握できているかどうかです。
自分が担当した式の粗利を見ることで、式を振り返り、次回に生かすことができる。
数字に強くなる最初の段階が、数字を知るということです。
1%まで正しい数字を出すことよりも、傾向を出すことが重要なのです。