2015年8月12日更新
こんにちは。船井総研の光田です。
私たち人間というものはとても欲深いものです。
何かあれば、一石二鳥、一石三鳥を狙ってしまいます。
これはイベントの企画をする時も同じ。
ご支援先のスタッフの皆様と年間のイベントスケジュールを立てていると、
良くこんな場面に遭遇します。
私が「このイベントの目的は何?」と聞くと
スタッフ様が「認知度アップと会員入会です」と答えられる。
こんな時、私は必ず答えます。
「そんな中途半端なイベントにしてしまうと、
集客数も落ちるし、会員入会にはつながりませんよ。」と。
感謝祭や人形供養祭のように、年に一度の数百人単位で来るイベントであれば、
ある程度の会員入会数も見込むこともできますが、
年に何回もやるようなイベントであれば、
イベントの目的が認知度アップと会員入会のどちらなのかを
明確にしなければなりません。
会員入会のためイベントであれば、「お葬式の相談会」「お葬式の勉強会」などは、
集客は数名から、多くても50人ぐらいしか見込むことはできませんが、
会員の入会率は高めることができます。
一方、認知度アップのための目的のイベントであれば、
集客の目玉を作れば、100人~200人ぐらいの人を集めることもできます。
しかし、会員の入会数はあまり見込むことはできません。
一石二鳥を狙って中途半端なイベントをすると、50名ぐらいしか集まらず、
会員入会数もほとんどない、という
一番、販促として効果をなさないものとなってしまいます。
そうならぬよう、イベントは目的を明確にして、しっかりと実施すべきです。
ちなみに、私のご支援先ではシェアを高めたい葬儀社様の場合は、
毎月一回の認知度アップイベント、それ以外の友引は会員の募集のためのイベント
といった具合にしっかりと計画立ててイベントを行っていきます。
そして、集まっていただいたお客様にどれだけご満足いただけるか、
を追求していくことが大切です。
葬儀社というのは、購買頻度が少ない商売ですので、
それ以外の機会でどれだけお客様と接触する機会を作れるかが
業績アップのポイントとなりますので、
是非、様々なチャレンジをしてみてください。
たかがイベントではありません。
受注件数を増やすためのイベントを戦略的に行っていきましょう。
2015年5月20日更新
こんにちは。
船井総合研究所フューネラルビジネスコンサルティングチームです。
このたび6月8日(月)と6月9日(火)にセミナーを開催します。
タイトルは・・・
「葬祭業マーケティングフェア2015 in横浜」です!
横浜で開催することになりました。
開催概要は以下の通りです。
日時:6月8日(月)・9日(火) 両日共に13:00~16:30
場所:ブリーズベイホテル リゾート&スパ
〒231-0063 神奈川県横浜市中区花咲町1-22-2
JR線「桜木町」駅 南改札口より徒歩3分
ご参加料金:1講座 5,000円~(複数講座割引有)
近隣では葬儀業界の大きなイベントもあるようです。
ちなみに今回は船井総研初の試み、なんとセミナーに5000円から
ご参加いただけます。
今回のセミナーはご興味のあるマーケティングテーマをお選びいただき
ご参加いただくことができます。
━当日の内容を少しだけご紹介☆ ━━━━━
当日は計6つのテーマを2日に分けてお伝えします。
【初日】
(1)Web活用講座
(2)事前相談講座
(3)人材採用講座
【2日目】
(4)提携店制度導入講座
(5)出店戦略講座
(6)財務改善講座
それでは各講座の内容を少しだけお伝えします!
(1)Web活用講座
Web経由が年間12件だった葬儀社が50件になった秘密
月間売上200万円アップさせるホームページ設計の仕方 など
(2)事前相談講座
脅威の入会率!入会率90%以上の葬儀社がしていることとは?
すぐ作れる!すぐ使える!会員獲得のための相談ツール事例5選 など
(3)人材採用講座
施行担当者が集まる募集要項の書き方!
「応募コスト/人」を1.5万円以内に抑える方法とは!? など
(4)提携店制度導入講座
地域を巻き込み、自社商圏への参入障壁を高くする方法!
地域の店舗がお客様を紹介してくれる仕組みの作り方とは など
(5)出店戦略講座
50坪5年回収の家族葬会館の全容大公開
オープンを成功させるためのスタートダッシュ販促大公開! など
(6)財務改善講座
銀行交渉に強くなるためにやるべきこと
健全成長をするために目指すべき葬儀社の財務状況
いかがですか?
ご興味がございましたらぜひお越しくださいませ!
次回メルマガから各講座における最新事例企業の
ご案内をいたしますので乞うご期待ください!
2014年10月23日更新
私たちが陥りがちな思い込み第2弾です。
下記に紹介する文章は、弊社のメンバーが書いたコラムです。
このコンサルタントは住宅リフォーム業界をメインとしていますが、
弊社の仏壇研究会の主催でもあり、ご支援先には墓石店もあるメンバーです。
【下記転用】
関東地方の墓石店の支援。
この会社は昨年秋に葬儀事業に進出し、家族葬ホールをオープンさせた。
立ち上げにあたっては葬儀ビジネスに詳しい後輩を社長に紹介し、
彼が葬儀部門を、そして私が墓石・仏壇部門をコンサルティングしている。
今日訪問したところ、社長が
「今度葬儀のイベントをするんです」と、チラシを見せてくれた。
「大感謝祭」と銘打った、自社ホールを会場とするイベント。
地域でのさらなる知名度アップと「生前会員」の獲得が目的だ。
そのチラシを眺めていると、「入棺体験」というイベント企画に目が留まった。
社長に聞くと、その名のとおり、実際に棺に入ることができるというものらしい。
さらに、棺に収まったところをカメラマンが撮影までしてくれるそうだ。
私はびっくりした。
棺に入るというのは確かにめったにできない体験だけれども、
「縁起でもない」と敬遠されはしないだろうか。
ところが社長によると、自社ではこのたび初めて行うが、
他の葬儀社ではいくつも実践例があり、必ず行列ができるそうだ。
好評企画としては、他に、「遺影撮影体験」というものもあるらしい(!)。
へえ~、とチラシに目を戻すと、入棺体験と書かれたその上に、
「今話題の『終活』コーナー」と書いてあった。
なるほど、と思った。
終活とは、「倶楽部活動=部活」「就職活動=就活」などを捩(もじ)った新語で、
人生の最期を迎えるにあたり行うべき活動全般を指す。
要するに、計画的かつポジティブに死の準備を進めておこう、ということか。
流行語大賞にノミネートされるなど、近年、着実に世間に浸透しつつある言葉である。
葬儀社の「入棺体験」や「遺影撮影体験」にお客様が殺到するというのは、
この「終活」という言葉の存在が、これらの行為に対する抵抗感を薄めていることも、
ひとつの要因ではなかろうか。
新しい価値観と、それに対応する新しいマーケティング手法。
その根っこをたどると、そこには「新しい言葉」があるのである。◆
この文章を見て、どのように感じたでしょうか。
業界にどっぷり浸かった専門家ではありませんが、仏壇、墓石と言えば葬儀に近い業界です。
私からすれば終活という言葉は、既に遅いと感じますし、
入館体験も今では当たり前の企画だと感じます。
ただ、この「当たり前」は業界にいる人間の「当たり前」なのだと思いました。
隣の業界に携わる人間でさえ、このように感じるということは、
消費者に対しても伝わっていないことは多くあるのでしょう。
少し訴求したくらいでは、地域にまだまだ浸透しないということですね。
石の上にも3年と言いますが、3年くらいやり続けて
やっと、地域に企画や印象が浸透していくものなのだと感じます。
新しい取り組みこそ、徹底的に伝え続けないといけないですね。
2014年7月30日更新
イベントについては、これまでも何度か取り上げてきていることですが、
最近、イベントの効果最大化の際に意識すべきことが変化しているため、
再度お伝えします。
業界の成長期時代というのは、新規向けイベントは、
「どれだけ多くの人を集めるか」が重要なポイントとなっていました。
多くのお客様は、そのタイミングで「お得感」を理由に会員入会していただいたからです。
しかし、皆様もご承知のとおり、
イベント時の会員獲得コストというのは、年々上昇しています。
すると、これまでのようにただ多く集めれば会員入会者数も増えるといった
単純な方程式が成り立たなくなってきました。
右にあるホワイトボードの写真は、
ご支援先のM社様で行った企画会議の際のホワイトボードです。
(文字が汚く、読みにくい点はご勘弁ください・・・。)
至って一般的な企画会議に見えますが、
実はこの際に意識している点は、企画の横に赤文字で記入してある「人数」です。
この人数は、それぞれの企画に対して、当日オペレーション上必要な人数を指しています。
ホワイトボードの右上の方には、赤字で必要なオペレーションの合計人数、
そして青字で実際に当日動ける人数を指しています。
なぜこのようなことを企画の最初の段階で行っているか。
それは会員入会を最大化するためには、
当日スタッフ(特に相談できるスタッフ)に余裕があるオペレーションでなければ
いけないからです。
最近のイベントにおいては、ただ会員入会ブースに待つだけではなく、
ある程度こちらからも積極的に声をかける必要性があります。
それをするためには、実は企画は「やりすぎない」方が良いのです。
当日のオペレーションに人手を取られ、
会員入会者数が少なくなってしまうのは、本末転倒です。
だからこそ企画段階で、人数を把握しながら進める必要があります。
もちろん、当日1件程度の通夜が発生し、
何人か人手がいなくなっても十分回るであろうオペレーションの設計が
必要なことは言うまでもありません。
2014年1月29日更新
皆様は会員獲得コストというものを意識しておられますでしょうか?
通常の広告宣伝活動においては、チラシのみで会員入会というものも少なくなり、
様々な販促ミックスによる結果と言えるため、判断しにくい数字かもしれません。
ですが、会員入会を目的としたイベントの場合、
その効果は測りやすいと言えます。
新規入会を目的としたイベントは、単に集客数を意識すれば良いのではなく、
この数字を抑えておかなければなりません。
その理由は、衰退期の産業というのは、
「新規客獲得コスト」が大きく上がってくるからです。
ライフサイクルの話はセミナーなどでよくお話させていただくので、
ご存知の方も多いかと思いますが、
既に葬儀業界は成熟期を迎え既に右肩下がりの業界となっています。
しかし、これは業界全体の流れであり、
地域別に見ればまだまだ成長期と言える場所もあります。
家族葬が普及しておらず、平均単価が高い地域、
逆に家族葬浸透度が高く、エリア内の単価もどんどん低下、
市場が小さくなる地域など様々です。
そして最もライフサイクルの進み具合を測りやすいのが、
この新規会員の獲得コストであるといえます。
今年H社様で開催した感謝祭イベントでは、
1会員当たりの獲得コストは45000円だったといいます。
一方でS社様のそれは20000円を切るような金額でした。
このような違いがある両社においては、全く同じやり方でイベントを進めれば、
コストが倍だけかかってくることがわかります。
となれば、H社様でやるべきことは、
集客をさらに高めることよりもむしろ、オペレーションの変化によって、
入会率を高める導線やお客様との接点作りとなり、
S社様ではまだまだ集客にどんどんお金をかけても
会員様を増やしやすいということが言えます。
さらにH社様では、新規会員を獲得するシナリオも変えていく必要があります。
チラシを中心とした入会活動から、紹介による会員獲得、
さらにはゆるいつながり作りからスタートしたランクアップ活動に
取り組むべきタイミングとなります。
WEBでの集客を図っているご支援先のA社様は
1会員あたりの獲得コストは推定55000円です。
これは決して安い金額とは言えないです。
ですが、いろんなところに投資を分担させずに、
WEBに集中させていることで販促コストを抑えています。
だからこそ、きちんと利益を出しながらスピード感をもって
成長することができているといえます。
ビジネスモデルを大きくチェンジした結果の成功事例と言えますね。