2013年11月06日更新
経営者の皆様の中には
「現場が中々、思うように動かない」
「言われたことしか、やらない」
そう悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私のご支援先I社では、自発的に行動する力を高めるために、
小さなプロジェクトチームを作り、
「自分達で物事を決め、行動する」ということを行っております。
小さなプロジェクトチームは
「働き甲斐チーム」
「販促チーム」
「施行力アップチーム」
の3つがあり、それぞれ4名~5名が属しています。
チームを組む時のポイントは3つ
(1)社長がいると中々、意見が出ないこともあるので
社長を抜きでプロジェクトを回すこと
(2)少人数でプロジェクトチームを組むこと
(多すぎると誰かがやってくれるだろう、となり自発性が磨けません)
(3)決定事項に関しての報告はきちんと社長に行うこと
当然、社長がいないので、議題や考えることは自分達で定義していきます。
自分達で問題を定義し、自分達で行動を決めていくため
自然と行動力が高まっていきます。
しかし、スタッフさんに自分達で会議をまわしてと頼んでも
中々、まわすことができないという事情もあります。
会議をまわすのが上手な社長の右腕がいる場合は、
その方にまかせるのが一番です。
しかし、中々、会議をまわすことが難しい場合は、
議長役は第三者に任せることをオススメします。
I社の会議は私が議長としてまわさせて頂いておりますが、
第三者が回す利点は大きく分けると3つあります。
(1)私情がはさまることがなく会議をまわすことが出来る
(2)社長の考えを理解しているため、自然と答えに導くことができる
(3)決定事項に対しての行動のチェックを行うことができる
その結果として、
「答えを教えるのではなく、答えに導いていく」ことができるのです。
この取組は目に見える結果が出るまでには少し時間を要しますが、
取組を行い続けると必ずスタッフさんの自発行動力が高まっていきます。
先ずは主要メンバーから始めてみることも一つです。
皆様もボトムアップで現場が自分達で考え行動する
自発行動力の高い組織を作り、経営力の底上げを
行ってみてはいかがでしょうか?
2013年10月23日更新
10月もそろそろ終わりに近づき、2013年もあと2ヶ月となります。
皆様は2014年の重点課題やその後の目標などは決まっていますでしょうか?
H社様では毎年年末に経営方針発表会を開催しています。
去年は社員様向けのみに開催した方針発表会でしたが、
今年は協力店様や銀行なども呼んでの開催となりました。
徐々に経営方針発表会を開催される企業様が増えています。
会社の来季の目標を伝えるだけならば、月一会議でも大丈夫です。
協力店様にも伝える必要もないかもしれません。
しかし、私は開催をおすすめしています。その効用とはなんでしょうか?
・会社を一体化する。(社長の想いを伝えられる)
・協力店様とも一体化する。
(協力店様にもその方向性を伝えることに意味がある)
・従業員のモチベーションを上げる。
(協力店様からの評価は高いことが多い。そのことで従業員さんは
褒められることもある。それがモチベーションアップにつながることもある)
・銀行さんに対しての評価を上げる。
(銀行さんは「業績の良い」会社はもちろんだが、
「安心できる」会社様も大切にする。
全てをオープンにすることは安心感アップにつながる)
など様々な良い点が考えられますが、私が考える一番の効用は
「実現可能性が高まる」ということです。
経営方針発表会では来季やもっと先の目標についての話をします。
そのため、当たり前のことではありますが、
開催するという時点で来季のことを真剣に考え抜きます。
さらに当日用の資料を作らなくてはなりません。
どのようにして表現すれば伝わりやすいのか。
作り方もそうですし、話す内容についてもとことん考えます。
その過程で、さらに来季の重点施策が頭に入り込みます。
そして当日を迎え、全員の前ではじめて発表します。
発表したからには後戻りはできません。
未来のことを語る場なので、100%正解というものはもちろんありません。
だからこそ、最後まで迷うこともあります。
しかし、そこで発表することで決意が固まるようになります。
方針発表の場は、これで行くと決めた社長の宣言の場です。
プロスポーツ選手でもよく「イメージトレーニング」というものが
あると思いますが、私は経営方針発表会はそれに近いと思っています。
未来のことを語る場を作ることで徹底的に未来を考えるようになる。
様々な確認作業も含めてです。その中で多くのことを考え、
イメージするのではないでしょうか。
そういった過程自体が実現可能性を大いに高め、
行動力アップにつながるのではないかと思います。
2013年9月25日更新
ご支援先のS社様で大きく成長をしてきたT様という方がいます。
その変化を近くで見てきた私も、やはり大きく変化したと感じるのは
数字に関する意識向上です。
T様は新しい店舗の出店を任されましたが、その際に社長に言われていた言葉は
「この店舗には○円使ったから、その借金を返そうね」ということでした。
その借金を返すにはどうするか。
そもそもうちの店舗はいくら売上、利益を残しているんだ? という意識から、
自分で月次の損益を出すことをスタートしました。
もっと言えば、施行ごとの粗利もきちんと算出することをスタートしたのです。
施行ごとの粗利は実は本社でもまだ算出していないことでしたが、
新しい店舗の店長が自ら新しいことをはじめてしまったのです。
すばらしいことですね。
この施行ごとの粗利を算出するということは非常に重要なことです。
粗利とは「付加価値」という言葉に置き換えることのできるものです。
粗利が大きな仕事は、それだけの価値を提供できたということにもなります。
また近年の施行単価下落の流れ、これは一時的なものではなく世の中の流れです。
これがまた昔のように単価が上がっていくということはありえません。
その一方で企業としては、会館の経費は一定、人件費も下げることはできません。
つまり経費が単価ダウンに比例して下がることもありません。
その中で利益を出していくという命題を持っています。
つまり粗利の向上は必要不可欠になるということです。
そのために生花やギフト、料理の内製化という流れは
強くなっていくと予想されます。
このような外注の内製化による粗利アップの方法はありますが、
その前にできることが施行ごとの粗利をしっかりと見るということです。
これは「粗利が良い」葬儀をいい葬儀、
「粗利が悪い」葬儀が悪い葬儀と判断する為のものではありません。
急に人数が増えた、料理の数が多かった、そういった要因は粗利を下げますが、
それは決して悪いということではないでしょう。
大事なことは、「粗利が良い理由」「粗利が悪い理由」が把握できているかどうかです。
自分が担当した式の粗利を見ることで、式を振り返り、次回に生かすことができる。
数字に強くなる最初の段階が、数字を知るということです。
1%まで正しい数字を出すことよりも、傾向を出すことが重要なのです。
2013年9月11日更新
皆様の会社は担当者としてデビューするまでにどのくらいの期間を要するでしょうか?
長い会社では1年以上かかるという会社も多いのではないでしょうか?
葬儀社の売上の上限を決める要素は色々ありますが、その一つに
担当者の数×5件=受注件数
というものがあります。
5件以上担当を持っているという会社もありますが、その場合は
(1)施行におけるサービスレベルが低下していっている、
(2)アフターがおろそかになっている、
(3)今以上に売上を上げる余裕がない、
といった状況に陥っているように感じます。
担当者を短時間で教育することができると、
受注件数のアッパーを増やし、件数アップの取組を自信を持って行うことが出来ます。
では、どのようにすれば3ヶ月デビューが可能になるのでしょうか?
私のご支援先で3ヶ月デビューをすることに成功している会社は
(1)動画マニュアルを作る
(2)デビューの日程を決める
(3)テスト制度を作る
(4)ブラザー制度を行う
(5)行動分解チェックリストを作る
という5つのことをやっています。
葬儀社は環境的にどうしても、「見て覚えなさい」ということが多くなりますが、
それだけではなく「座学」をできる環境を整えるだけで、
簡単に3ヶ月デビューが可能となります。
これは仕組みさえ作ってしまえばどのような葬儀社様でも可能となることですので、
是非、皆様も実践してみていただければと思います。
2013年6月13日更新
私のお付合い先で、出店なしに葬儀社様で
過去最高売上・過去最高益を上げた葬儀社様A社があります。
その葬儀社様とのお付き合いは3年になるのですが、
徐々に組織を変革させていったことが身になり始めました。
お付き合いした当初はスタッフが暇さえあればゲームをしたり、
無駄話をしたりと昔ながらの葬儀社の形でした。
とはいっても人というものは変えることはできませんし、変わりません。
そこでA社が行ったのが、採用による組織改革です。
中途採用の募集を行っていたものの
中々、良い人材が採用できなかったため、
2012年4月に入社の新卒採用を150万円かけて行いました。
新卒採用はコストが非常にかかり即戦力にならないため、
積極的に行おうという会社は多くありません。
しかし、新卒採用には中途採用にはない利点があります。
それは、自社流の「スタンス」を叩き込むことができることです。
中途採用の場合であれば、今まで培ってきた経験がプライドとなるため、
強力なマネジメント能力がない限り、
自社のスタンスを叩き込むことが難しくなります。
そして、もう一つの利点は新卒採用の場合、
同時に2人以上の入社させることができることです。
1人しか入社しない場合は、すぐに悪い方向に流されがちですが、
2人以上採用した場合は、その2人が切磋琢磨するので
悪い方向に流されることがなくなります。
A社では新卒採用後、先輩社員の一人が
自分より年下が入社してきたことにより先輩社員らしく成長しました。
これも当初から戦略的に狙っていたことでした。
このようにA社では新卒2人と既存社員1人が
会社の想いに共感し動くようになったため
会社の雰囲気が2年前とは大きく変わりました。
今では、新卒の2人も施行担当を持つようになり
既存社員よりも平均単価も高く、お客様満足度も高い、といった
結果も出てきています。
A社では来期も同じように新卒採用を行うことによって、
既存社員よりも新卒社員の数を多くしていく予定です。
そうすることによって、自社流のスタンスを
社内全体へと浸透させ社内改革を行っていきます。
このような人材戦略を取れば2年後ぐらいには
社内にスタンスが浸透しきっていることが予測されるので、
その時は中途社員の優秀な社員を採用してさらなる業績アップへと
つなげていきたいと考えています。