船井総研を知ったのは2011年頃だったかと思います。そのきっかけが、その前の2004年頃になんと、互助会とJAが葬儀に参入することになったのです。その結果、市内が競合過多となり、弊社の施行が低迷し始めました。しかも2010年頃にはJAがもう1式場出すと。「待っていれば葬儀の施行は入る」そう思っていましたが、待てど暮らせど施行は入らず、気が付いた時には施行件数はピーク時の半分になり、施行シェアも47%から25%まで落ち込んでいました。そんなとき、船井総研からのDMが届き目にとまりました。もちろんコンサルへの抵抗感がありましたが、このままいっても減るだけで「もう頼むしかない」「やるしかない」と思い、気が付けば電話をかけていました。船井総研とのお付き合いはその時から始まりました。
船井総研からは、業績アップに向けた施策をこれまでたくさんご提案をいただき、取り組んで参りました。その中でも、やはり「安置室付きの小さい式場建てましょう」という提案をいただいたことが、会社を大きく立て直すきっかけだったかと思います。その時十和田市では、死亡数の増加とともに家族葬が増加し、式場で安置したいというニーズが増えてきていたので、まずは葬儀の入口であるご安置需要をまずは取り込んでいこうという理由がありました。不安でしたが船井さんからは「単価」ではなく「件数」を優先しようと言われ、安置ができればそのまま施行に繋げることができるので、入口となる安置の件数を増やすために安置室付きの式場を作り、施行件数を伸ばしていきました。
安置室付きの小型式場を建てる際、“戦わない戦略で勝つ”・“大手を競合としない”「家族葬専門店」というコンセプトを基に式場を建てました。式場の設計においてはコンセプトに沿いつつも、低コストでかつ少ないスタッフで回せる導線とするために、設計士の方も交えて式場の設計の打ち合わせを行いました。また、建物自体の差別化のみでなく、競合調査や市場調査を綿密に行い、プランの設計などあらゆる面から検討し、家族葬ホールを2式場OPENしました。これにより商圏の拡大と葬儀の中でも「家族葬」というカテゴリで差別化が可能となり、「家族葬といえば桜田造花店」というイメージの定着をすることができるようになりました。その結果、家族葬を希望するお客様の多くにご依頼を頂くことができ、今では家族葬が全施行の4割を占めるようになっています。家族葬だけでなく、安置という入口を作っていったこともあり、全体での件数も大きく伸ばすことができました。一番落ち込んでいた当時の件数が166件であったのに対し、昨年は310件と過去最高の件数を記録、件数が大幅に上がったことで売上も大きく上がりました。件数・シェア・売上・利益すべてがピーク時を上回り、過去最高数字もチラホラでるようになるまで回復そして成長しています。
船井さんとのお付き合いで今後はLTVを意識しなければいけないと助言を受けました。というのも、今後は人口減少に従って死亡数も減少してくるため、件数そのものを増やしていくことは難しく、そのため一葬家当たりの客単価を意識していく必要があるためです。葬儀後のアフターにも注力していくことで、一葬家当たりから得られる収益を増やしていく、つまりLTVを高めていくことが今後葬儀社が生き残っていく上で大切になってきます。また他の葬儀社とは異なり、仏壇店を持っていることが逆に強みになると仰っていただき注力しています。実際に、お客様からもお葬式後のご相談もいただいておりますので、お葬式だけではなくお葬式後までトータルサポート体制で、LTVの向上に加えて、お客様からの満足度向上とリピート率向上のために取り組んでいます。
アフター強化に向けて、社員全員がアフターに対応ができるようにアフターツールの作成をしております。また、アフター受注率を上げていくために今は対面ではなく架電によって対応をしているのですが、この架電の徹底も行っています。架電の際は、お葬式後の手続きから相続案件まで全てのご相談に対応できるように社員教育と社員間での共有を徹底して行っています。情報共有をするうえで、今までは紙媒体やエクセル上で管理していた顧客情報をクラウド化していくことによって、社員間の情報共有をスムーズにしていくことも今ちょうど進めているところです。クラウド化することで、今まで担当社員しか把握していなかった情報なども全員で共有することができ、どのお客様にも誰でもスムーズにご対応ができるようになっています。
お葬式の簡素化、小規模化が一層進み、施行単価も減少傾向にあります。この時流に逆らうことはできませんので、この流れに逆らうことなくしっかりと利益を出し続ける会社を構築しいきたいです。そして地域密着型の圧倒的一番店を目指し、正しい供養文化を届け、正しいサービスを正しい料金でご提供し、充実したサービスでお客様に「また、桜田さんにお願いしたい」と思っていただけるような会社にしていきたいと思っております。
数多くのクライアント様に信頼いただき、お付き合いをさせていただいております。