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コンサルタントレポート

2017年11月30日

葬儀社の一番の財産は、会員という顧客基盤!

【ブログ作者:

(2017年5月FAXバックナンバーコラムより)

皆様、こんにちは。長谷です。
3月にお送りさせていただいたFAX新聞では、
多角化経営の必要性について触れました。
今回は、まず葬儀業界の現状のおさらいからです。

今、葬儀業界で起こっている葬儀の小規模化による単価の下落に伴い、
売上や利益の縮小が進んでいます。
そんな市場の中、競合他社の乱立により、
シェアの奪い合いが激化していきます。
つまり、既存会員の他社流出が起こる危険が大いにあります。
自社の会員の他社流出や他社施行を防ぐためには、
会員のフォローが欠かせません。

ただ、会員フォローを徹底すればするほど、
今度は会員フォローの費用が莫大に膨れ上がり、
経営を圧迫することになります。
その経営圧迫を防ぐ手立てが多角化経営、
つまり、新事業の付加ということを前回、お伝えいたしました。

ここまでで葬儀社にとって多角化経営が必要なことは
お分かりいただけたかと思います。
では、どんなビジネスを始めるべきなのでしょうか。

よくあるのは、花や、料理の内製化、そして、仏壇仏具の販売など
アフター部門の立ち上げでしょう。
これらの良いところは、既存の葬儀業に与える影響が大きいこと、
つまり、仏壇仏具のアフター営業で生涯顧客単価が増えることです。

ただ、これから必要になってくるのは、
生前から安定的に収益を上げられる事業です。
葬儀社の特徴は、何百何千もの会員名簿があることです。
その顧客基盤に対してあらゆるビジネスを提供し、
会員のプラットフォームになることが
今後も永続する企業には必要な要素になるでしょう。

その代表例が特徴的なCMでおなじみのライザップです。
ライザップは、パーソナルトレーニングの事業を中心に、
住宅や飲食、英会話など次々に事業を展開しています。
「自己実現欲求」が高い客層にターゲットを絞り、
ニーズに合わせた価値を提供しているため、
高額な商品・サービスでも顧客を集め続けることに成功しています。

葬儀社の場合、ターゲットとなる喪主世代、
対象者世代は高齢者になります。
その客層に対して提供できるサービスを考えてみましょう。

葬儀から逆算すると、あげられるのが
医療、介護、家事代行(生活支援)、見守りサービスなどです。
しかし、現実的に医療への参入は難しく、
介護業界は、飽和している状況です。
また、同時に考えなければならないことが、
葬儀とは、収益構造が全く異なる事業である必要があるということです。

葬儀は、自分の葬儀の場合、人生に一度、
家族の喪主をするのも数える程度でしょう。
つまり、購買頻度が低く、高単価のビジネスです。
一方、新しく始めるべきビジネスはというと、
購買頻度が高く(もしくは、定期的な消費)、
低単価なモノ・サービスである必要があるということです。
いわゆる“ストックビジネス”です。

そこで有力なのが、介護予防事業(健康産業)。
わかりやすくいうと、フィットネス事業です。
フィットネスで健康を維持し、元気なまま亡くなり、
そのまま自社で葬儀を行うという流れが実現できれば、
会員制度の付加価値にもなり、既存顧客の定着はもちろん、
フィットネス入会からの葬儀会員化も期待できるでしょう。

今回は、具体的に“フィットネス事業”についてご紹介いたしましたが、
他の事業を立ち上げる上でも、
このような視点を持って考えてみてください。

ブログ更新日
2017年11月30日
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